どんな仕事を各人が選ぶかというテーマ

「〜になりたい」という言い方がある。
また、「なりたいもの」が見つからないから
私は「自分探し」をしなくちゃならないのだ、という。

これはもっぱら職を「自己実現」からみたものだ。

人の集まりである社会の成員としての役割をなす
仕事の側面が過小評価されていると思われる。

私はどちらかというと、今となっては、自己実現よりも
後者の点に重点を置いている。

最近よく、「将来はなにをやりたいの?」という
抽象的なご質問をいただくことがあるが、
自分の「力を振るう」ようなことをあまり目的と
していない以上、「これ」というものを掲げられない。

シムが何を望むか、それをどうバックアップするか、
いかに受益と負担の議論をし、身近で決定できる
体制を整備していくか、そこのソフトパワーとして
活躍する、ということはあっても、
どこぞの長となって云々だ、というのとはちょっと
違う。
別にナンバー2でもいいし、それ以下でもそういう仕事を
充実できるのであれば、かまわないと思う。

いまどき「何かを変えてやる」的なことを思わないし、
創業と守勢は後者が難いわけだから、安定的秩序を
維持していくための勤勉な歯車でひとまず十分だと思う。

ごみひろいでも社会のためだから、進んで希望できるような
職業人でありたいものだ。